浅口市長選取材レポート!自公推薦現職の高い壁、若き新人と立憲民主党の微妙な関係が・・・【マガジン168号】

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 任期満了に伴う岡山県浅口市の市長選挙が17日に投開票され、現職の栗山康彦氏(67)が、無所属新人で元市議の福田玄氏(40)を破り4期目の当選を果たした。

 筆者は選挙期間中、5日に渡り現地(浅口市)を取材したが、両陣営の支援体制や課題について気になるポイントを以下にまとめる。

 現職の栗山氏はこれで4期目の当選となるが、圧倒的に現職有利と言われる市長選で自民党と公明党の推薦を受け盤石の態勢であった。出陣式には加藤勝信前官房長官や公明党の谷合正明参院議員が応援に駆け付けたが、街頭では自公国会議員の演説はなく市内を選挙カーでくまなく走り、10分程度のスポット街宣を繰り返し3期12年の実績を訴えた。市としては岡山県最小の面積で人口3万2千人ほどの浅口市全域に栗山氏の顔と名前が浸透しており、企業誘致の実績もあり強い支持をえているようだった。


 一方、前回に続き一騎打ちとなった新人の福田氏は、誰とでもフランクに接することができる明るいキャラであるが、浅口市が中国地方の住みたい街ランキングでベスト3に入りながら、実情は深刻な人口減少と高齢化、高齢者にとっては車が無ければお買い物難民となりかねないことを危惧し改善を訴えた。
 福田氏は元市議であるが、昨年亡くなった江田五月元参議院議長の国会事務所インターンに始まり、柚木道義衆院議員秘書、森本真治参議院議員秘書も務め政治経験は申し分ない。昨年の6月には宮口治子参議院議員と結婚したこともあり、野党第一党とのパイプもある。
 若さと誰からも愛されるキャラもあって、各地で熱烈な応援を受け若者だけでなく年配の方にも支持を拡大し前回選挙よりも票差を縮めていることは明らかだった。


完全無所属か立憲民主党か?

 結果としては現職の栗山氏の勝利となったが、福田氏は前回の約3500票差から約1800票差まで追い上げた。現職が大きく票を落としたのに対して福田氏は僅かではあるが上積みしているのだ。

今回(2022) 前回(2018)
栗山康彦 9594 11000
福田玄 7803 7477

 現職が多選ということもあり、若い福田氏への世代交代も期待されたが、完全無所属が自公推薦の現職を破るのは容易ではなかった。投票率が若干下がったとは言え60%以上の投票率で無党派層を掘り起こすことには限界もあったのだろう。

 告示日の出陣式には森本真治参院議員が元秘書である福田氏の応援に駆け付けマイクを握ったが、妻である宮口治子参院議員は裏方にまわった。宮口議員によると、本会議などの日程もあり張り付くわけにもいかないという事情があったという。

 興味深いことに告示日に応援に駆け付けた現職国会議員や地方議員は、立憲民主党の岡山県連ではなく隣県の広島県連だったことだ。妻である宮口議員が1年前に「結集ひろしま」の候補として初当選し、福田氏も選挙をサポートしていた縁からだろう。最終日のマイク納めには岡山県連顧問の難波奨二参院議員が駆け付けたが、マイク納めはガチガチの支持者しか集まらないので応援と呼べるような効果はない。

 福田氏は完全無所属で動員無しの演説を強調したが、現実を見れば立憲民主党の岡山県連が抱きついてでもブーストをかければ勝てた戦いだったのかもしれない。

 その立憲民主党岡山県連であるが、衆院選で落選した数名がポスター貼りや運転手を務めた一方で、党や現職がちょっと冷たすぎないか?と思う行動も確認されている。


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【運営・執筆】竹本てつじ【転載について

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