れいわ新選組・大石あきこ「自民議員の”視野狭窄になる”という発言は差別!勘違いオッサンどまんなか」過去には立憲や共産議員が使用
れいわ新選組の大石あきこ衆院議員が22日の内閣委員会で、自民党議員による「子どもが視野狭窄になる」という発言を視覚障害者への差別を助長するものとして謝罪と撤回を求める場面があった。
さらに、大石氏は自民党議員の発言を批判する中で「勘違いした"おっさん"がどまんなか」と発言をし、これに批判のヤジが飛んだことに「おっさん差別は認識できるんですか」と激しく抗議したが、これにより自らの発言を差別と認めてしまうことになった。
視野狭窄は差別発言なのか?
こういった病名や障害と同じ響きの言葉を"差別用語"とするかどうかは意見が分かれるところだ。視野狭窄とは視野が中心部または一部に狭くなる症状を指す言葉であるが、一方で四字熟語や慣用句として過去の国会質疑で立憲民主党や共産党の議員が問題なく使用している。
四字熟語には明確な定義はないが、慣用句としては病気の症状としてではなく、物事の見方が偏っていたり一部しか見ないことを「視野狭窄に陥る」という文脈で使用される。これまでも差別用語として問題にされることはほとんどなく、用語に厳しいNHKにおいても慣用句として東京大学准教授が「視野狭窄に陥る」と番組内で発言したものを、そのまま訂正することなく記事に掲載している。しかも、これは相模原での障害者施設殺傷事件を扱った番組であることから、禁止用語として扱われていないように思える。
参考:障害者殺傷事件 社会はどう向き合うか | NスペPlus
同じような例として、野党議員による「片手落ち」という国会での発言が問題視されたことがあるが、こここで言う「手」とは"策"を意味する"一手""打つ手"と同じで、講じた策によってもう一方に過失が生じるという意味で「片」と「手落ち」を合わせた慣用句である。四肢欠損を意味するものではない。
また、指示を受け仕事をする人員に不足が生じることを意味する「手足がない」という言葉については、立憲民主党の福山哲郎幹事長(当時)が記者会見で使用した際に事務局(?)からその場で指摘を受け、使うべき言葉ではなかったとして謝罪撤回をしたことがある。その一方で、社民党の福島瑞穂党首や共産党議員が国会質疑で同じ言葉を使った際には特に問題視されていないなど、明確に差別用語として定義付けされていない。
その言葉がどのような文脈で使われ、どれだけの人が不快に感じるかという部分で判断するしかなさそうだが、少なくとも「視野狭窄」が差別用語だという指摘はあまり聞かない。例えば、先述の福島瑞穂党首の「手足がない」発言については、わざわざ手を掲げていることから、四肢欠損を例えにしている節もあり不適切に感じるが、普通に発言してるだけの共産党議員には、さほど不快感を感じないということもあり、判断は難しい。
大石氏も微妙な案件に噛みつく前に、自身の男性に対する普段からの呼称が適切なものであるかどうか考えてみるがいい。男性議員が女性議員に「おばさん」と発言したら懲罰待ったなしですよ。
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