甲子園辞退の広陵!元阪神の金本知憲も在籍時に暴行被害か?校長はなぜか被害者ムーブの会見【KSLチャンネル】

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 硬式野球部員による暴力問題で批判を浴びていた広陵高校が、甲子園2回戦を辞退することを発表しました。
 校長は記者会見の冒頭で頭を下げ謝罪しましたが、SNSでの誹謗中傷や生徒への嫌がらせを辞退の理由とするなど、凄まじい他責思考を披露しています。完全に学校側を被害者だと思っているようで、暴行を受けた生徒の保護者と学校側がやり取りしていたことがSNSに流れたことを例に挙げるなど、反省の言葉とは相反する説明が繰り返されています。

 暴力事案が発生したことよりも、それを円満に解決できなかったことと、大会運営に支障をきたしたことを問題視するなど、かなり世間とは感覚のズレた校長です。とにかく生徒のケアが必要と言うのは理解できますが、被害生徒のことは頭の片隅にもなかったようです。

 そもそも加害生徒とされる数名を出場させたことがSNSに火を付けたのであって、本当に生徒を守りたければ生徒が出たいと言っても大人が止めるべきだったわけです。そういった適切な対応ができていれば、チームとして辞退することも無かったかもしれません。

金本知憲も在籍時に暴行被害?


 大会中に流れた2件目の暴行事案については、学校による調査では確認できなかったとして第三者委員会に委ねたようですが、伝統とされたその暴行内容は広島と阪神で活躍した広陵OBの金本知憲さんが著書で記した暴行被害内容とほぼ同様で、学校側はそういった事案が過去のもので現在は無いと思っていたのか、もしくは金本さんの虚言と思っていたのかも気になるところです。
参考:金本知憲: 心が折れても、あきらめるな! 2009年

 さらに金本さんは2013年にも週刊誌のWeb媒体のインタビューで、中井監督の前任監督からの重大な嫌がらせともとれる内容を話しています。内容としては、3年生の時に法政大学野球部のセレクションを受けようとした際に、監督から時期12月と聞かされて信じていたら、実は8月に終わっていたというものです。浪人して受けた中央大学のセレクションでも推薦を巡り監督に騙されたと語っています。
参考:元阪神 金本知憲 独占インタビュー120分 vol.1(デジタル大衆) [魚拓]
 中井監督の指導体制だけでなく、それ以前に広陵野球部に悪しき伝統があったということでしょう。

 今回の強行出場も、こういう結果になるのは分かっていたことです。加害生徒の責任も重いわけですが、テレビ中継の入る試合で顔と名前を出して全国から非難を浴びるのは、未成年には重すぎる罰となりました。野球人生は絶たれても仕方ないかもしれませんが、今後の人生そのものまで壊してしまうのは違うでしょう。

 これは学校と高野連と朝日新聞の大失策で、まるで自分たちが被害者であるかのような態度は理解に苦しみます。生徒の将来も考えないで利権にまみれた甲子園大会の運営を優先し、最悪の結果を招いた責任を取るべきです。

【運営・執筆】竹本てつじ【転載について
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