立憲民主党が韓国のホワイト国除外に理解示す方針 枝野代表「おおむね正しい」福山幹事長「一定の理がある」
政府は2日、貿易上の優遇措置を受ける「ホワイト国」から韓国を除外する閣議決定を行った。これを受けて立憲民主党の福山哲郎幹事長は「一定の理がある」と理解を示した。
Q:今回、韓国側は非常に強く反発していますが、どのように受け止めていますか
今回の措置自体は安全保障上の問題があるということで、その管理の問題での措置だと政府から説明を受けています。そのことに対して一定の理があると我々も判断しておりますが、徴用工の問題や他の安全保障の問題も含めて、いろいろな事態で日韓関係が非常に悪化をしているということについては両国政府はお互い北東アジアの安全保障、それから経済状況を考えても、日韓関係は非常に重要な関係ですので、ましてやアメリカからの仲裁も入っているくらいですから、このことについては先程申し上げたように、対話と透明性の高い議論をお互いが真摯にして、事態の悪化がこれ以上進まないようにわれわれとしては求めていきたい。
出典:韓国ホワイト国除外の閣議決定、ロシア首相の北方領土訪問について言及 福山幹事長 – 立憲民主党
参院選中にNHKの討論番組に出演した福山氏は「政治的問題に通商的な対抗措置を取ったと国際社会から見られるのは国益上マイナスだ。」と批判的な見解を示していたが、党が政府に理解を示す方針にシフトしたことに従ったものと思われる。
枝野代表「おおむね正しいと思う」
党として政府に理解を示す方針が明らかになったのは31日、定例会見での枝野代表の発言だ。
「貿易管理の問題や、日韓請求権(・経済協力)協定の話で、両国の国民感情がもつれたのは大変、残念だが、日本政府の見解が基本的には、おおむね正しいと思う」
出典:立民・枝野代表やっとお目覚め? 対韓輸出管理強化「おおむね正しいと思う」 共産・志位氏は「禁じ手に踏み込んだ」 – zakzak
党のホームページには該当部分が掲載されておらず公式YouTubeチャンネルにも会見動画がアップされていないが、2日の福山幹事長の発言と合わせると「党の方針」であることは間違いなさそうだ。
一方で、日本共産党志位和夫委員長は「政経分離の原則に反する"禁じ手"だ」と批判している。
「ホワイト国除外方針を批判=共産・志位氏」
首相に緊急申し入れ。「徴用工」問題という政治上の紛争解決の手段として貿易問題を使うのは、政権分離の原則に反する「禁じ手」だ。「ホワイト国」から除外する閣議決定を見送り、現状を維持したうえで、外交的解決を要請する。https://t.co/hrVFVgLdRo— 志位和夫 (@shiikazuo) July 31, 2019
「共産『韓国を優遇対象国から除外』取りやめを政府に申し入れ」
「徴用」をめぐる政治上の紛争解決の手段として貿易問題を使うのは、政経分離の原則に反する「禁じ手」。韓国を除外する措置を取れば日韓関係に深刻かつ重大な悪影響を与える。政令改正を見送り外交的解決を!https://t.co/6qdsfrDLNG— 志位和夫 (@shiikazuo) July 31, 2019
(談話)安倍政権が行った対韓輸出規制拡大の閣議決定は、徴用工問題という政治的紛争の解決の手段として貿易問題を使うという、政経分離の原則に反する道理のないもの。わが党の警告にも拘わらず閣議決定を強行したことは極めて遺憾。決定を撤回し、冷静な話し合いにより解決を図ることを強く求める。
— 志位和夫 (@shiikazuo) August 2, 2019
話し合いにより解決を望むという部分では立憲民主党と一致しているが、ホワイト国除外に対する考えは真っ向から対立している。次期衆院選に向けての野党共闘にも影響しそうな意見の対立であるが、これも彼らの言う「大同小異」で片付けられるのだろうか?
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