【独自取材】悪意ある報道「中学校でアベノマスクを強要」教育委員会の説明を無視したマスコミと野党のバカ騒ぎ
政府が配布するマスクについて埼玉県深谷市の中学校が「アベノマスク着用」を強要し、忘れた生徒には居残りの個別指導がされるといった報道が大手メディアに報じられ、野党は記者会見まで開いて追及パフォーマンスを行っている。
23日夜に保護者と見られるツイッターアカウントが学校配布のプリントの一部をアップして「アベノマスク着用でない者は個別指導←おいおいおいおい」と批判したことに端を発する騒動であるが、当サイトで教育委員会に取材し詳しい話を聞いたところ、大手マスコミが「市教委への取材でわかった」と報じている内容とは全く異なるものであった。
目次
教育委員会の説明を全く報じないメディア
大手メディアが報じている教育委員会側の説明は以下、
朝日新聞
「国支給マスクの有効活用を考え、このような表現になってしまったが、決してこのマスクに限定するものではない」
毎日新聞
「着用はどんなマスクでも構わない。誤解を招く表現だった」「マスクを持っていない生徒への配慮として、国支給マスクの有効活用を考えてこのような表現になってしまったが、(学校での着用を)決してこのマスクに限定するものではない」
産経新聞
取材なし、野党の言い分をそのまま掲載
東京新聞
タイトルで「強要」と断定している
酷いもんです。教育委員会の調査結果をバッサリとカットしており、これではまるで教育委員会が意味不明の苦しい言い訳をしているようにしか見えません。
独自取材で判明したメディアの怠慢と悪意
学校再開に向けて忙しい時期ということもあり、当サイトは電話ではなくメールでの質問を行っていた。そのため教育委員会からの回答が、取材メディアでは最も遅かったものと思われる。回答は書面ではなく教育委員会から直接電話を頂き、そこで詳しい話を聞くことができた。
まず、結論から言うと「アベノマスクの着用を強要」という事実はない。また、政府配布のマスクを忘れたという理由で叱責されるような個別指導もなく、そもそもプリントに記述された内容について取材せずに騒いだマスコミと野党の勘違いであった。
まず、実際に配布されたプリントは5月22日のものと27日の2種類がある。
この配布プリントを基に取材した結果が以下となる。
マスクの配布と確認
ここでいう「アベノマスク」とは、各戸に配布されたものではなく、文科省が4月・5月と学校向けに配布したもののうち4月最終週に到着したもので、当初は人数分用意できなかったことと、休校中であったことから5月22日の配布となった。
この際に、同じマスクが配られたことから生徒間で混在しないように梱包の袋とマスクに記名をさせたという。これは単純な持ち物への記名指導だけでなく、衛生面を考えての配慮でもあった。
また、休校中の訪問や保護者からの相談で「マスクが手に入らない、高い」という声があり、それならば政府配布のマスクを登校日に配布するので使って欲しいという思いがあったという。独自に用意できる生徒はそれでよいが、用意できない生徒のことを軸に考えた結果、政府配布マスクを推奨しているような誤解を生んだと教育委員会は認識している。
なぜ持参・携帯を確認したのか?
22日のプリントを見れば理解できると思うが「※マスクについての説明」とされており、記名をさせると同時に感染防止のためのマスク着用指導が行われる予定で、自前のマスクが用意できなかった生徒は、その場で政府配布マスクを着用すれば良いという意味だ。
その場で政府配布マスクを着用しない生徒は、他のマスクを持参するよう指導しているのであって、持参するのはアベノマスクではなく自前マスク。そもそも配布されたのが同日なのだから。
また、27日のプリントでは"配布物"ではなく"確認"の項目になっており「アベノマスク着用(別のマスク着用生徒については持参)」となっている。これは22日の配布物と未回収課題などの再確認のなかでマスクの着用指導が行われるためだ。政府配布マスクを着用していれば確認できるが、別のマスクを着用している生徒は持参して配布済と記名を確認するという意味だ。
その際に用意できなかった生徒に配布マスクを着用してもられば未着用の生徒はゼロになる。
まとめると・・・
22日 目的:政府マスクを配布する
対応:すぐ使わない人は自前のマスクを「持参」
27日 目的:マスクの着用状況を確認をする
対応:自前マスク着用者は配布確認のため「携帯」
このあたりの文章表現に誤解を招く部分があったことを認めているが、それを取材して読み解くのがメディアの仕事だろう。分からなければ先生に聞きなさい。
個別指導の意図は何か?
これも22日と27日のプリントを比較すれば見えてくる。
22日配布
22日はマスクの配布日なので記載がないが、27日には「アベノマスク(着用もしくは持参)」と記載がある。ここでいう「着用もしくは持参」とは前項で説明した通りで政府マスクの着用や携帯を強要するものではまったくない。
プリント全体を見れば理解できるが『内容』の項目に書かれた「健康観察カードの保護者印」「課題の提出」「配布マスク確認のための持参か着用」のうち、漏れがあった生徒に対しての対応と次回投稿日以降の提出などを指導するという意味。
マスクに関しては、政府配布マスクを失くしたり不衛生になって使えなくなった場合に学校の予備を再配布するためだ。市場での不足と価格高騰で用意できない家庭もあることを聞いていたので、それぞれの事情にあわせて個別に対応しようという教師の配慮でもある。
マスクを用意できない事情だけでなく、休校中に自宅で課題が出来なかった家庭事情なども聞き取るのは教師として当然のことだろう。これを「個別指導」という項目名をネガティブなイメージで受け取り騒ぎ立てるのは、事情のある生徒の気持ちを考えられない大人の愚かさではないか。
時間的制約のため独特の表現に
プリントの内容が生徒向けの説明というよりも、教職員間で共有するチェックリストのような文面で誤解を生みやすいという指摘もあるが、これは感染防止のための分散登校に対応するためだという。
22日、27日ともにクラスを9名から10名にグループ分けして、それぞれ1時間20分(入れ替えに10分)で配布、回収、説明、テスト、写真撮影を行うというタイトなスケジュールであったため、用意されたものを素早く確認できるように余計な説明は省かれている。また、このチェックで漏れがあった生徒に都度指導するのではなく、漏れのあった生徒は最後に少人数で指導することで全体での滞在と接触の時間を短くし感染リスクを下げるという工夫でもある。
このタイトなスケジュールで時間内にすべての項目をこなすために、どうしても簡素なチェックリストのようになり、単語の羅列により受け止め方が見る人によって異なったのだろう。
学校としては当日に生徒に説明するので問題はないという認識であったが、これが「謝罪と訂正を拒否」と騒がれ対応せざるを得なかったのかもしれない。
なぜ「アベノマスク」と表記したのか?
ここが一番の問題で、そもそもこの表現が無ければ疑われることも無かった。
ではなぜ、この表現になったのか?22日のプリントを見ると最初に「マスク」の文言が出てくるときには配布物の一覧で「布製マスク(アベノマスク)」と記載されている。
どうやら、政府や文科省、または自治体から配られるマスクの総称に迷ったようで、当初は布マスクとしたうえで「形と質としてはアベノマスクのことですよ」という意味でカッコ内に記述したが、生徒に最も理解されやすいという考えから27日のプリントでは「アベノマスク」とだけ記載するようになった。
はっきり言って「布マスク」「配布マスク」「支給マスク」で良かっただろう。
ただし、野党の黒岩宇洋議員が「総理に忠誠心を示すようなことだ」と批判しているのは勘違いも甚だしく、そもそもアベノマスクという呼び方は政権批判のための蔑称として用いられたのが始まりで、むしろ学校に抗議したいのは安倍総理と支持者である。
そもそも利用率が低い
教育委員会の説明では、多くの生徒が不織布か手製のマスクを使用しており、強制したのであれば一様に布マスクになるはずだがそうはなっていないという。また、事前に教師が把握していた事情として、配布される布マスクや手作りマスクに衛生面や持病への不安を訴える保護者もおり、あくまで政府配布マスクは補助的な位置づけとなっていたという。
まとめ 騒動はなぜ起こったのか
最初にこの問題をネット上で問題提起した保護者のアカウントの凍結は解除されており投稿を確認できるが、問い合わせに対する学校の対応と説明が不足していたのは事実のようだ。当サイトの教育委員会への取材と照らし合わせてもフェイクだのデマだと批判される謂れはない。
ただし、多くの生徒は22日の説明で強制ではないという認識で理解していたようで、他の保護者は苦情や問い合わせは行っていない。問題提起した保護者に対する学校側の不十分な説明により、意思疎通が上手くいかず認識のズレと誤解が生じたのだろう。
そもそも「アベノマスク」と記載されていることには、政権批判側だけでなく政権支持側からも抗議されていてもおかしくない。問題提起した方の「疑問と問い合わせ」を責めるのは筋違いだ。
一方で、野党に関しては救いようのないデタラメさだ。
産経新聞に掲載された野党の言い分は事実無根で、事実確認前にマスコミに不満をぶちまけており、学校と教師への誹謗中傷と名誉棄損も甚だしいものだ。
プリントが配布された背景について、川内氏は「安倍晋三首相は国家主義的な思想、政治哲学を前面に押し出しながら、これまで政権運営をしてきた。『アベノマスク』をあがめ奉っているごとくな書き方がしてあることにも、そういう一端が出ているのではないか」と語った。
立民の黒岩宇洋国対委員長代理は「一国の首相に忠誠心を無理強いするようなことが現代に起こっている」と批判した。
一方、無所属の山井和則衆院議員は「不織布マスクの方が感染防止効果が高いにも関わらず、感染防止効果のより低い布マスクを義務化するのは問題がある」と訴えた。
出典:埼玉・深谷市立中が政府配布マスクの着用求める – 産経ニュース
最初に問題提起した保護者の方は抱いた「疑問」とそれに対して納得のいく「丁寧な説明」がないことに怒りを感じているのである。それに対して野党議員は保護者も教育委員会も言っていないことを妄想で作り上げマスコミに披露してしまっている。
この野党議員の妄想発言を鵜呑みにしたり、教育委員会の説明を全く聞き入れないような記事で政権批判につなげたマスコミの罪は重い。また、マスコミの取材姿勢が、最初から教師を強制した「加害者」と決めつけていたことも問題だ。
こういった炎上騒動において教育委員会や学校は立場が弱い。謝れと言われれば謝らざるを得ないし、お前らが間違っていると言われれば「私が悪うございました」と頭を下げる。そういった相手の立場を考えて取材すれば質問の仕方も変わってくるし相手も本音で語ってくれる。
オールドメディアは寄ってたかって相手を叩いて、報道の自由と知る権利を振りかざしているだけだ。今回の一連報道では、個別に取材した内容よりも他社を参考にした横並びの論調になっている。
野党議員らも憶測で学校と教師への誹謗中傷を行ったことを詫びるべきだ。
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