悪質まとめサイトの運営は組織?開示請求だけでは実態解明は不可能 フロントのチンピラから送られてきた哀れなメール【マガジン146号】

KSLマガジン



 Dappi云々で大騒ぎする人がいる一方で、与党や維新を攻撃する匿名アカウントを、野党議員らがシェアしなくなるという分かりやすい現象が起きている。投稿に対する報酬があったという証拠もないまま騒いでしまったものだから、逆に野党側も匿名アカウントに慎重にならざるを得ないのだろう。

 こういった「工作」が疑われるSNSアカウントとは別に、匿名掲示板のデマや誹謗中傷コメントを集める悪質な「まとめサイト」がある。勘違いしているひとがいるが、報道やSNSの話題を取り上げるのは「キュレーションサイト」「バイラルメディア」と呼ばれるもので、まとめサイトとは手法が異なる。分かりやすく言えば、独自の見解も調査も検証も加えず、ただ掲示板やSNSのスレッドとコメントを選択して羅列するのが「まとめサイト」である。本来は荒らしや意味のない投稿を排除して、スレッドを見やすくまとめるという役割があったのだが、現状で収益をあげているところの大半が誹謗中傷やデマを排除することなく、ひたすらPVを獲得することを目的とした悪質まとめサイトだ。

 まとめサイトと情報商材

 まとめサイトを運営するための自動化ツールが存在し、とくに会社や組織でなくても個人で運営はできる。ただし、自動化や他のまとめサイトからのコピーに頼り過ぎると、法的に責任を問われるような内容が含まれるなどのリスクがあり、最終的には自分で取捨選択してまとめる方が無難のようだ。
※そもそもスレッド立てて、コメントしてるのがまとめサイト運営者ではないかという疑念も

 有名どころではない粗悪なまとめサイトが乱立しているが、これらのほとんどが情報商材(ほぼ詐欺と思ってよい)を買わされているものと思われる。その情報商材でまとめサイトの運営ノウハウを得ているわけだが、運営ノウハウと言えるほどの内容ではなく普通に考えれば分かりそうな内容を高い金を出して買って、さらにそれを信じて運営しているのだから頭の良い人たちとは思えない。

 結局のところ、生き残っているのは自分で考えて運営している人たちだけだ。まとめサイトを運営していない筆者が、なぜこういったことに詳しいのかというと、記事の全文コピー問題などをめぐって運営者と交渉することがあるからです。

 開示請求されるまで無視を決め込もうという甘い考えの連中も多いのですが、賢い運営者はそうなる前に交渉を持ちかけてきます。まとめを削除するタイミングや釈明・謝罪の内容がどこも同じような内容で、こういう対応も情報商材に書かれていたりするんだろうなと。まとめ作成などの運営を代行する業者も存在するようです。

運営者の対応と悲しくなるようなメール

 では運営者はどんな連絡をしてくるのか?連絡してきているのは本当に運営者なのか?その中身からある程度のことは考察でき、開示請求して裁判に持ち込んでも本体には辿り着かないことがわかる。まとめサイトにもいろいろあるのだが、その交渉の過程で見えてきた特徴と透けて見える運営実態を可能な範囲で紹介しておく。

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【運営・執筆】竹本てつじ【転載について

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