参政党に激震!豊田真由子が激昂パワハラ?→証言した梅村みずほ議員が役職解任の処分、嘘を言っているのは誰か?【KSLチャンネル】

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 参政党の梅村みずほ参議院議員が、ボードメンバーと会派の役職を解任されました。理由としては週刊誌からの電話取材に対して党の許可を得ず回答したガイドライン違反ということです。

 これだけ聞くと神谷体制の独裁としか思えないので、このガイドラインの意味と強化された経緯について後ほど解説します。
 
 まず今回の問題の発端は、週刊文春と週刊新潮の両社から参政党に対し、ボードメンバーの豊田真由子氏と梅村みずほ議員の対立についての質問状が届いたことです。
 質問の内容は参政党側が公開していますが、主な内容としては豊田真由子氏の執務スペースを巡り、梅村議員が参議院会館の地下2階を提案したことに豊田氏が激昂し「私を地下に閉じ込めておく気か!」と怒鳴ったというものです。
 参政党は質問状に対して「事実は確認できない」と否定しましたが、梅村議員が文春からの電話取材に直接応対していたことが、外部からの取材に対しては党を一旦通すというガイドラインに違反したということです。梅村議員の文春に対する回答は、かなり豊田氏に配慮したもので問題はなさそうですが、ガイドラインについて説明を受けた直後ということもあり厳しい処分が下されたようです。

不可解な処分と陰謀論


 梅村議員の文春への回答は以下のようなものです。

「私を地下に閉じ込めておく気か!」参政党・豊田真由子と梅村みずほの大バトルが勃発していた! | 文春オンライン
「激昂っていうか、私の伝え方が悪かったと思うのですが、(豊田氏が)ご希望になっていたスペースが、議院運営委員会で了承が出ておらず、使えなかった。そこで(地下2階は)『どうですか?』と勧めたのですが、地下のイメージが悪かったのかも。参院会館の地下2階は窓があるのですが、地下っていうと薄暗い感じがするじゃないですか。それで誤解を与えてしまったのかもしれないです」

 この梅村議員の発言が真実であれば、誰がどう見ても豊田氏が悪いわけでパワハラ問題の前歴からしても、さもありなんという感じです。党は否定していますが、26日の会見では問題が生じて党が介入したことは認めていて、何もなかったということでもなさそうです。
 梅村議員がガイドラインに違反したということは事実だと思いますが、この豊田氏の発言そのものとガイドラインの問題は切り分けて説明する必要があるでしょう。もし党が豊田氏が怒鳴ったことを完全否定するなら、梅村議員は
虚偽の内容を週刊誌に話したことで、役職解任ではなく除名になるはずなんですが、ここを曖昧にしているのは組織として健全とは言えません。
 ガイドライン違反で梅村議員が一方的に処分されて終わるのであれば、豊田氏の振る舞いについては対外的に否定しているだけで、党内では周知の事実という見方しかされないでしょう。はっきり言って、どちらかが嘘をついているとしか考えられない状況で、なぜか今回の曖昧決着を美化して大絶賛している支持者の方々は、とてもマズい状況に陥っていることを自覚したほうがいいです。

 週刊誌がろくでもない連中であることは間違いないわけですが、だからといって今回の騒動を「参政党への攻撃」と規定して矛先を向けるのは誤魔化しでしかありません。今回の週刊誌報道を全否定するということは、梅村議員を一方的に嘘つき呼ばわりしているようなもので、週刊誌への回答の内容に一切触れようとしない風潮は異常です。
 かつてオウム真理教は「教団は外部から攻撃を受けている」という麻原の陰謀論を信者が妄信したことで先鋭化し、その果てに地下鉄サリン事件などの事件を起こしたわけです。参政党の人気に嫉妬したものが攻撃を仕掛けているとか、グローバリストにとって都合の悪い存在だから攻撃されているとか、そういう陰謀論で問題の本質から目を逸らし、今回の騒動でも梅村議員の証言を検証することなく、敵であるマスコミと接触したということだけをもって処分する不可解な決着に誰も疑問を向けない現状は危険です。
 参政党の支持者の間では、豊田氏からのパワハラ被害を受けた秘書が週刊誌のスパイだったという荒唐無稽な陰謀論まで信じている人が多いようですが、豊田氏が自らの判断で雇った秘書全員が、週刊誌が送り込んだスパイであるわけもなく、何があろうとあんな酷い発言は出てこないし、週刊誌の記者なら示談も不可能です。現状をどう思うかは自由として、歴史修正までして豊田氏を美化していることが外部からどう見られているか考えたほうがいいでしょう。

ガイドラインと激昂問題は分けて考える

 そもそも梅村議員のガイドライン違反は全く別の話しであって、ことの本質は豊田氏が激昂して仲間を怒鳴りつけるようなことがあったのか無かったのか?または過去のトラブルからして威圧的と取られるような振る舞いや言動があったかどうかです。
 週刊誌が報じた激昂疑惑について、豊田氏も梅村議員もどちらも処分なしという決着はありえません。梅村議員をガイドライン違反以外で処分しないとなると、週刊誌に話した内容は真実で豊田氏の激昂や不適切な振る舞いはあったということになるし、逆に豊田氏を処分しないなら梅村議員は虚偽情報を週刊誌に流した重大な反党行為を行ったということになります。
 このあたりを有耶無耶にして、ガイドライン違反や週刊誌への反発に終始しているのは組織も構成員も、なにかおかしなものに目覚めちゃってるんじゃないでしょうか?この矛盾に気が付かないわけありません。

 あと参政党のガイドラインについて誤解なきよう説明しておきますが、基本的には他の政党でも同様のガイドラインがあって、番組出演などは党を通して依頼することになってます。
 参政党がこのガイドラインを強化したのは、ジャンボタニシ騒動のときです。神谷代表が「党として推奨していない」「本人は撒いていない」と否定した一方で、問題となった当時の予定候補が低俗なユーチューバーからの問い合わせには、自身が「いずれ発生するから撒いた」とジャンボタニシを見定着の圃場に撒いたことを認め、そのユーチューバーはその証言をもとにジャンボタニシ農法の有効性を延々と力説するということがありました。当時の予定候補による党への説明と外部からの問い合わせに対する回答に決定的な齟齬が生じ、ジャンボタニシ騒動が拡大していったわけです。
参考:ジャンボタニシを撒くインスタ投稿「個人」ではなく参政党の公認予定候補者、未定着の圃場に移入!悪質ユーチューバーが嘘と捏造で擁護するも自爆
 これ以降は参政党の自治体議員や予定候補者など関係者が独断で取材に応えたり、外部のユーチューブに勝手に出演することは無くなりました。

 党として「勝手に番組出演しないでね」というのは当然のことなんですが、一方で今回のケースのように政治家個人に対する電話での問い合わせにまで、その解答を制限している党はなかなかないでしょう。党の構成員である以前に、有権者から選ばれた全体の奉仕者として、説明責任は議員個人が果たすというのが常識でしょう。梅村議員は参政党以外の政党を経験しているので、記者との会話までガイドラインで規制されているとは思わなかったんじゃないでしょうか?
 このガイドラインの適用についても、神谷代表の独裁とまで言いませんが、神谷代表以外のメンバーが何か提起しているように思えず、ボードメンバーの任命と罷免も神谷代表からの提起を他のメンバーが追認するという風潮があると見られても仕方ありません。

 参政党は最初の選挙からずっと取材してますが、党員の努力で党勢が拡大する一方で、神谷代表以外に重要な決定をしたり、党の方向性を示すことができる人材が少なく、これが独裁体制と見られているのは残念でしかありません。
 今回の不可解な決着に疑問を呈すものがいないことも、そういう体制と外部からの偏見を招いているという現実に目を向けたほうがいいでしょう。

【運営・執筆】竹本てつじ【転載について
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