立憲・尾辻かな子「厚労省は大阪に自粛要請の通知は出していない。松井市長は不正確」→加藤大臣が通知を認める
大阪府と兵庫県が20日から22日の3連休に両県の往来を自粛するよう呼びかけている。これに関し、立憲民主党の尾辻かな子議員は19日にツイッターで「厚生労働省として、大阪に自粛を要請する通知は出していないとのことです。松井大阪市長の発言は正確ではありません。」と大阪市の松井市長が「国から通知が来た」と発言したことを批判した。
この投稿に対して松井市長は「無責任な国会議員は国難時においても言葉遊びでお気楽なもんです。」と不快感を露にした。
無責任な国会議員は国難時においても言葉遊びでお気楽なもんです。我々、直接住民の命と向き合う首長にとって、国の通知と呼ぶか国からの提言と呼ぶかなんてどうでもいいこと、明日からの連休に向けて感染拡大のリスクを抑える事です。 https://t.co/xPX5uZMTlB
— 松井一郎 (@gogoichiro) March 19, 2020
尾辻議員は松井市長を「不正確」と批判しているが、国の感染症専門家チームが18日に両県を訪問し、その際に示した厚労省の資料がすでに公開されている。
通知と通達の違いを理解していない
まず言葉の意味を整理しておくが、松井市長が「通知」と発言したことは間違っていない。尾辻議員は「通知」と「通達」を同じ意味だと思っているようだが、行政に限らず一般に「通達」とは上位が下位に指示を行う命令を意味するが、松井知事の使った「通知」とは情報を伝達するという意味で使用される。分かり易く言えばスマホの画面に表示されるのも「通知」であって命令ではない。
今回のように国の専門家チームが資料を持って訪れ「提案」したことは、行政上は「通知」を受けたということで首長が判断する案件となる。松井市長の言葉が正しい。
間違っても謝らない尾辻議員
19日に厚労省に確認を行った時点で尾辻議員は「提案」があった事実を確認しているが、前述の通り「通知」の意味を理解していないので話が噛み合っていない。
→往来の自粛を求める対策も必要だという意見は紹介したが、往来の自粛を求めたものではないし、打ち合わせの場で議論したわけではない。二府県の往来としたわけではく一般的な往来。
つまり、意見は紹介したが、要請をしたわけではないというスタンスでした。
— 尾辻かな子 (@otsujikanako) March 19, 2020
大阪府の吉村知事が20日に厚労省から受けた提案のペーパーを公開しているが、これと同じペーパーを尾辻議員も入手してツイッターで公開している。この時点で尾辻議員の間違いが確定しているわけだが松井市長への謝罪の言葉はない。
本日の大阪府新型コロナウイルス対策本部の資料に自粛要請の元になったペーパーがありました。北海道大学西浦教授等の作成と。 pic.twitter.com/VYlaBVBdIc
— 尾辻かな子 (@otsujikanako) March 20, 2020
加藤勝信厚生労働大臣は20日夜に出演したテレビ番組で、上記のペーパーは厚労省職員が作成したものであることを認めている。
こういった非常事態で簡単な言葉の意味も理解しないまま、対応に追われる首長に噛みつくこと自体が間違っている。今回の対応について松井市長は「2週間後に大袈裟だったと笑われたい。」と言ってるそうだが、これこそが責任を負うということだ。無責任に難癖を付けて、自分が間違っていたことを証明されても謝罪もできない国会議員の存在は百害あって一利なしだ。
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