立憲・尾辻かな子がデマ「大阪のコロナ感染者30人超。松井市長は住民投票実施の話」→市長会見の発言すべてが災害・コロナ対策でした

政治・社会

 立憲民主党の尾辻かな子衆院議員は9日、大阪府の新型コロナウイルス新規感染者が30名を超えたことに言及し、松井一郎市長が当日の会見で都構想の住民投票の話をしていたと指摘した。

 しかし、松井市長が市政会見で住民投票に言及した事実はなく、会見の冒頭発言から記者との質疑まですべてが災害対策と新型コロナ対策の話であった。尾辻氏が引用したNHKの記事は、大阪市長としての会見ではなく、日本維新の会代表としての会見で産経新聞記者からの質問に答えたものであった。

 尾辻氏のツイートでは、松井市長は市政会見で新型コロナ対策の話をせずに都構想の話をしたという印象を受けるが、それが事実でないことは以下の動画からも明白である。

市長公務と党代表政務で会見が切り替わる

 これは橋下徹氏が首長だった時と同じで、市長(知事)と党代表の会見は同時に行わず、初めに市長会見を行い、市政に関する質問が出尽くした後に日本維新の会の代表会見が行われる。大阪市長としての会見と党代表として会見は背面のボードからスタッフまで入れ替えられ、完全に区別されている。

 以下は9日の市長として災害と新型コロナ対策の会見が終わった後の入れ替えの様子だ。この政務会見(党)は市のホームページにも掲載されず党のツイキャスアカウントで中継され保存されている。都構想の発言は入れ替え後に日本維新の会の代表として記者から問われ答えたに過ぎない。

 松井氏から自発的に衆議院選挙と同時に住民投票を行うと発言したのではなく、産経新聞の記者が「10月25日投開票の可能性」と示し、松井氏は近ければ経費などの問題で同日にしたいと発言している。また、松井氏は「産経新聞が言っているだけ」として秋の解散については何も聞いておらず仮定の話であることを強調していた。
出典:2020年7月9日(木) 松井一郎大阪市長 定例会見 – 大阪維新の会 (@oneosaka) – ツイキャス

 以上のような会見方式は一度でも市長会見を見ていれば理解できるはずだが、尾辻氏はこれまで会見も確認せずに松井氏を批判してきたのだろうか?

 尾辻氏は、まるで松井市長が新型コロナ対策より維新の都構想を優先させたかのようなデマ投稿を撤回し、誠意ある態度で謝罪を行うべきだろう。

関連:立憲・尾辻かな子「厚労省は大阪に自粛要請の通知は出していない。松井市長は不正確」→加藤大臣が通知を認める
関連:野党「緊急事態宣言が遅い」→維新・松井代表「無責任な野党は桜と森友、彼らこそ閉じこもって、もう出てこないで」

皆様の支援が必要です KSL-Live!からのお願い

【ご支援をお願いします】取材・調査・検証記事はコピペまとめサイトのような広告収入は期待できません。皆様からの支援が必要です。各種支援方法詳細

【運営・執筆】竹本てつじ【転載について

OFUSEで支援する

このサイトをフォローしよう