【拉致問題】北朝鮮から解放された米博士「日本人7人前後とひそかに会った」産経新聞がインタビューの詳細を報じる

政治・社会

解放されたキム・ドンチョル氏(中央)

 北朝鮮にスパイ容疑で逮捕され、2018年の米朝首脳会談に先立ち解放された韓国系米国人博士のキム・ドンチョル氏が産経新聞のインタビューに応じ、北朝鮮での活動中に拉致被害者と思われる複数の日本人と会っていたことを証言している。
 暴力的に拉致された被害者の他に、甘言など様々な方法でに北朝鮮に連れ出され日本に帰れなくなった被害者が多いようだ。これらの証言は、拉致の可能性を否定できない特定失踪者も北朝鮮で生存している可能性が高いことを示す重要なものだ。


政府の調査で確実な生存情報へ

 産経新聞はインタビューの詳報も出しているが、キム氏の証言によれば「拉致」という言葉の定義に当てはまらずとも、何らかの形で北朝鮮に渡航したまま日本に帰れなくなり連絡の手段も絶たれているひとが多いようだ。

 キム氏は日本政府の調査にも応じる考えがあるようで、以下のように思いを語っている。

拉致被害者「苦しみの中、今も生きている」 北朝鮮から解放の米博士のインタビュー詳報 – 産経ニュース
「約17年間、北朝鮮にいたときは海外に出ても自由に話せなかった。解放された後、米国に必要な内容は米政府に全てお話しした。日本に関する話は日本人に話すべきだと思った」
 (中略)
「私が帰国できたように、米政府は、外国に抑留された自国民がいれば、救助に最善を尽くす。北朝鮮がいないと主張しようが、日本人が一人でもいる限り、たゆまず救助を訴え続けなければならない」

「日本政府が望むなら喜んで協力したい。知っていることは全てお話しする」

 これまで積極的に拉致問題を報じてきた産経新聞だけに、聞いて良いこと、悪いこと、聞いても書いてはいけないことは心得ているだろう。ここに書かれている以上の重要情報がキム氏によってもたらされることは大いに期待できる。
 キム氏は日本語ができないので接触した拉致被害者の名前などは記憶していないようだが、認定された拉致被害者と拉致の可能性を排除できない特定失踪者の顔写真や関連情報との照合を行えば政府調査でかなり確度の高い生存情報が得られるだろう。

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【運営・執筆】竹本てつじ【転載について

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