福島瑞穂さん、ソロ活動で社民党を存続へ!Gt照屋寛徳 Bs吉川元 Dr吉田忠智が脱退し立憲民主党へ
社民党は14日、立憲民主党との合流を話し合う臨時党大会を開催し、合流希望者の離党を容認する議案を賛成多数で可決した。合流に反対した福島瑞穂党首だけが党に残り社民党は存続するが、照屋寛徳衆院議員、吉川元衆院議員、吉田忠知衆院議員の3名が離党し立憲民主党への移籍を調整する予定だ。
参考:立憲合流へ離党容認 社民、臨時党大会で決定:時事ドットコム
バンド名はそのままだが、事実上はボーカルのソロデビューといったところだろう。
国政と地方の温度差で分裂へ
議案としては「離党の容認」であったが、事実上の党分裂である。
歴史ある社会党の流れを汲む社会民主党は、国政政党としては存続が危ぶまれるまでに衰退している。その一方で、地方自治体の議員は都道府県議31名、市区長村議212名を擁する。地方では立憲民主党との合流に反対する声が多く、国政を狙う予定候補らも合流ではなく社民党の存続を望む声を上げていた。
今のままでは政党要件を満たせなくなるのは自明の理で、政党助成金を受けることができなければ資金難はさらに深刻となる。ただし、合流した時点で社民党は解党となることから、立憲民主党へ合流するメリットは現職国会議員の比例復活くらいだ。地方で地盤を築いている自治体議員としては国政の勢力を失っても、歴史ある社民党で社会民主主義の理想を追うことを選ぶものも多い。
過去に社民党党首として落選を経験し限界を感じる吉田忠智幹事長、比例復活でしか当選の見込みがない吉川元副党首、連続で選挙区当選しているが自身の引退で後継者の比例復活を視野に入れなければならない照屋寛徳衆院議員、これらの国会議員の都合ではないかという反発もあるだろう。その一方で、社会民主主義の理想よりも、打倒自民党政権のために協力し合うことを望む党員も増え地方組織からの離党も相次ぐと見られる。
14日の離党容認の採決では、賛成が「84」反対が「74」と、離党すら容認しない意思を示したものが半数近くもあった。そもそもの「合流案」が党内の反発が強く議案にも上がらないままの分裂劇となっている。離党する国会議員らも、立憲入りしたところで惜敗率が低ければ比例復活は叶わず、参議院では自身の名前で上位にならなければ比例での当選はできない。どれだけの党員を引き連れていくことができるかが生き残りの重要な要素であり、分裂後も社民党からの引き抜きが予想され対立は必至だ。
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