思い付きで「LGBT担当大臣」設置を発表してしまう枝野代表の危うさ 置き去りにされる当事者の意見【マガジン127号】

KSLマガジン

立憲民主党公式HPより


 立憲民主党の枝野幸男代表が15日、次期衆院選で政権を獲得した場合に、性的マイノリティへの差別を解消するためLGBT担当大臣を置く考えを示した。
参考:立民、「枝野内閣」にLGBT担当閣僚を設置 – 産経ニュース

 性的マイノリティの人たちをサポートする東京新宿の交流施設を視察し、意見交換を終えた直後に記者団に明かしたようだが、こういう重要なことをその場の思い付きで口にする人間が総理大臣にふさわしいわけがない。鳩山友紀夫の「最低でも県外」と同じで、悪夢の民主党政権を彷彿とさせる。

迷走する立憲民主党のプラン

 立憲民主党は9月7日に公約第一弾として、初閣議で決定して直ちに取り組む政策を発表したが、支持者の注目を集めそうな案件を羅列しただけですこぶる評判が悪い。13日には多様性と差別解消を中心に第二弾を発表したが、特に目新しいものがないうえに、DV被害などの救済が女性に限定されるなど詰めの甘さを露呈する結果となった。

 とにかく目先の票欲しさに報道トピックをベースにしたミクロばかりで、改革と呼べるようなマクロの視点に欠けている。自民党総裁選に埋没することを警戒して、報道の材料になりそうな情報を小出しにしていく戦略なのだろうが、少数を支える一方で全体が蔑ろにされている感は否めない。

置き去りにされる当事者も

 少数の意見に耳を傾けることは大切なことであるが、ことLGBTの件になると一部の声の大きい人たちとしか向き合わず、LGBTを定義して特別な政策や法律を作ることこそ差別につながるという当事者の意見にはまったく耳を貸そうとしていない。

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【運営・執筆】竹本てつじ【転載について

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