【非道】台東区がホームレス男性の避難所受け入れを拒否→強風と雨の中、軒下でビニール傘を広げ一晩過ごすことに
台風19号が上陸した東京都台東区で、自主避難所に助けを求めたホームレスの男性に対して区職員が受け入れを拒否していたことがわかった。ホームレスの男性は台風が直撃し雨風が強くなる中、軒下でビニール傘を広げ一晩過ごしたという。
区側は、避難所は区民を対象としたもので、2人が住所不定であることを理由に受け入れを断ったという。
区は「住所不定者をどうするかとの観点が抜けていた」と説明し、「反省点とし、今後、住所不定者をどう援助できるかを検討する」としている。区などによると、ホームレスの男性(64)が12日午前9時ごろ、自主避難所となっていた区立忍岡小学校を訪れた。自主避難所は区民が対象で、受付の際に氏名や住所を記入してもらっていた。区によると、区職員が記入を促したところ、男性に「住所がない」と言われたので「区民対象ですので入れません」と断ったという。男性は取材に対し、「『北海道に住所がある』と説明したところ、『都民のための避難所です』と断られた」と話している。
出典:台東区の自主避難所、ホームレス男性の避難断る [台風19号]:朝日新聞デジタル
人権無視であり犯罪に等しい
区は男性が都民でなかったことを理由としているが、海外からの旅行者などに対しては緊急滞在施設を開設していることを考えると拒否の理由としては矛盾している。毎日新聞などの追加取材では、同じ東京都でも他の区では柔軟に対応しており、台東区の対応が異例であった可能性が高いという。
避難所利用時には避難者の所在を把握するために住所などの記載が必要なことは理解できるが、命に係わる状況で困っている人を助けないという理由にはならないだろう。都民・区民であるか以前に「ホームレス」であったことを理由に利用を断ったとしか思えない対応だ。
ホームレスに関しては自己責任だという意見を述べる人もいるが、そんな人でも台風の中で危険に晒され苦しんでいるのを見過ごすことはない。どんな理由やルールがあろうとも災害時に人命最優先で行動することは公務員でなくとも求められるべきことだ。むしろホームレスであるからこそ屋内避難場所として区の避難所を頼ったのであって、避難解除後はその男性の自立支援までしてもよさそうなものだ。
大災害の混乱時にも暴動を起こさず、支援物資にも群がることなく整然と並び譲り合うことが日本の誇り。そんな日本の自治体がホームレス男性を拒否し屋外で過ごさせたことは恥ずかしく思う。
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