ソフトバンク元社員を逮捕!5Gの営業秘密を持ち出し→翌日、楽天モバイルに転職も不正利用は否定
ソフトバンクの第5世代(5G)移動通信システムなどに関する営業秘密を不正に持ち出したとして、不正競争防止法違反の疑いで40代の男が逮捕された。男は令和元年12月31日に社外からソフトバンクのサーバーに接続し、5Gの技術情報などをメールに添付して自分宛ての送信した。
男は同日付けで同社を退職し、翌日には競合他社の楽天モバイルに転職していた。
出典:5Gの営業秘密持ち出し転職、ソフトバンク元社員を逮捕 警視庁 – 産経ニュース
とても分かりやすい事件ではあるが
常識的に考えてメールを使って持ち出せば必ず捕まる。在職中の通常業務のなかでコピーを取るわけでもなく、退職の日にデータを盗みだして翌日には楽天モバイルに入社するという分かりやすい構図だ。
問題は転職にあたり楽天モバイルが何を求めていたか?ということだ。転職先で成果を上げるためだけの単独犯だとしても、その技術がオリジナルであるかどうかはいずれ問題となってくる。立場によっては競合他社に転職して情報を利用しないという「競業避止義務」の契約もあったはずで、技術情報であれば事後の発覚も考えられた。
報道としては「ソフトバンク元社員」であるが、警視庁としては「楽天モバイル社員」がデータをどう使ったかという問題を捜査することになるが、現時点では楽天モバイル側は情報の不正利用について否定している。
従業員の逮捕について | 楽天株式会社
2021年1月12日
楽天モバイル株式会社
従業員の逮捕について
この度、楽天モバイル株式会社(本社:東京都世田谷区、代表取締役社長:山田 善久)の従業員1名が、不正競争防止法違反の容疑により逮捕されました。弊社では、社内調査を徹底しており、現時点までに、当該従業員が前職により得た営業情報を弊社業務に利用していたという事実は確認されておりません。また5Gに関する技術情報も含まれておりません。
関係者の皆様にご心配をお掛けしておりますことは、誠に遺憾です。引き続き、事態の解明に向け、警察の捜査に全面的に協力していくとともに、厳粛に対処してまいります。
楽天モバイル株式会社
代表取締役社長
山田 善久
追記:ソフトバンク側は情報が利用された可能性を指摘
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