辻元清美、横田滋さんの訃報を無視→ならば20年前の発言全文を公開しよう「戦後補償もないのに9人、10人返せ!ばかり言ってフェアじゃない」
北朝鮮に拉致された横田めぐみさんの父・横田滋さんが5日に老衰のため死去した。
突然の訃報に多くの政治家がお悔みの投稿を行い、これまではほとんど拉致問題には触れなかった社民党の福島瑞穂党首も「拉致問題が解決せずに申し訳ありません」とツイートしている。
横田滋さんが亡くなられたとの報道を聞きました。早紀江さんに議員会館前で声をかけられ話をし、また写真展などに行ってきました。滋さんが生きていらっしゃる間に拉致問題が解決せずに申し訳ありません。心からお悔やみを申し上げます。
— 福島みずほ 参議院議員 社民党党首 (@mizuhofukushima) June 5, 2020
一方、小泉訪朝時には同じ社民党に所属していた立憲民主党の辻元清美衆院議員は横田滋さんの訃報に触れることもなく、6日の朝には同党の寺田学議員の電通批判ツイートをシェア。その後、日本文学者のロバート・キャンベル氏の投稿に「結婚に自由と平等を。」とコメントしている。
結婚に自由と平等を。
辻元 清美さんの投稿 2020年6月5日金曜日
相変わらず微妙な社民党のスタンス
横田滋さんの訃報には、かつて「拉致問題は存在しない」と主張していた社民党が、吉田忠智幹事長の名前で声明を発表している。簡素な内容で、あまり拉致問題には触れたくないような印象さえ受ける。
社民党は長らく北朝鮮による拉致を否定していたが、2002年の小泉訪朝で当時の最高指導者である金正日が拉致を認め謝罪したことで事態が一変した。拉致の実態がマスコミに報じられる中で、社会党時代から北朝鮮労働党との友党関係にあった社民党が被害者家族の声に耳を傾けず対応を怠っていたことが批判の的となったのだ。
批判に耐えられなくなった社民党は、土井たか子党首(当時)が福島瑞穂幹事長(当時)同席のもと会見を開き、これまでの経緯について釈明をしている。この会見で社民党は北朝鮮による拉致を公式に認めることとなったが、それ以降に被害者奪還に動いたという話は一切聞かない。
辻元氏の過去発言全文
土井たか子氏の北朝鮮とのパイプは様々な形で報じられていたが、最後まで何も語らず2014年に死去している。一方の辻元清美氏に関しては、小泉訪朝以前にも北朝鮮による日本人拉致を認識していたという記録がある。2001年のインタビュー記事と思われるが、拉致問題は北朝鮮に限ったことではなく戦後補償が優先されるという趣旨の発言をしている。
北朝鮮ともまずは国交正常化を
——ということは、北朝鮮とも早期に国交正常化をするということでしょうか。 拉致問題などもありますが?やったほうがいいでしょう。力だけで押そうとしても解決しないと思うからです。まずは国交正常化して、正式な話し合いのチャンネルを作り、その中で解決していくほうが可能性は高いと思う。
拉致問題というのは、これまでにも世界のいろいろなところで起きてきているんです。日本人は、北朝鮮というと特殊な国と思ってしまうけれど、たとえば中南米などにも軍事独裁政権でもっとテロっぽい国家があったし、アフリカにも危険な軍事独裁政権はあった。
そういうときに国際社会はどうしたかというと、その国家ときちんとコミュニケーションをとる中で包囲し、民主化を促し正していくことをやってきました。北 朝鮮も、国際的に孤立させてはいけない。国際社会の一員にうまくインプットしていくことで、北朝鮮の社会をも変えながら拉致問題を解決していかないと。
こういうことを弱腰だと言う人に言いたいのは、「声高に非難して帰ってくるんですか、道が開けるんですか?」ということ。国交正常化の中では、戦後補償が 出てくるでしょう。日本は、かつて朝鮮半島を植民地にして言葉まで奪ったことに対して、北朝鮮には補償を何もしていないのだから、あたりまえの話です。そ のこととセットにせずに、「9人、10人返せ!」ばかり言ってもフェアじゃないと思います。
出典:Special 01/Nov. | GIRLS BE POLITICAL! 1-1 (魚拓)Special 01/Nov. | GIRLS BE POLITICAL! 1-1 (魚拓)
辻元氏には、こういった過去の発言や被害者家族の要請を無視し続けたことに対する説明責任があるだろう。横田滋さんの訃報に接してもコメントを出さないあたり、意地でも拉致問題には触れない姿勢なのかもしれないが、政治家という立場からしてそんなわがままは通用しない。
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