時事通信がワクチン接種への不安煽る記事、お年寄りが注射打たれ絶叫しているような写真を掲載

2021年1月28日マスコミ・報道

　時事通信が27日に配信した記事『英国で死者１０万人「冷厳な節目」　長引く規制、不満募る―新型コロナ』で使われた写真がワクチン接種への不安を煽っているとして一部で批判の声が上がった。記事に添付された写真は、イギリスでのワクチン接種でお年寄りが絶叫しているような姿が映っている。

英国で新型コロナウイルス感染による死者数が10万人を超えました。死者が10万人に達するのは欧州初で、世界で5番目。社会生活の厳しい規制が続く中で迎えた「冷厳な節目」（英メディア）です。https://t.co/Puh6BdTcYR

— 時事ドットコム（時事通信ニュース） (@jijicom) January 27, 2021

配慮のない軽率なチョイス

　時事通信が特約契約するフランス通信社（AFP）の写真であるが、ワクチン接種への不安を煽っているという批判を受けることは予想できなかったのだろうか。意図的とも思えるような写真だ。

　その一方で、記事本文はワクチンを「希望」とする内容だ。写真とまったくマッチしていない。

英国で死者１０万人「冷厳な節目」　長引く規制、不満募る―新型コロナ：時事ドットコム
　唯一の希望がワクチンだ。先月始まった予防接種は「驚異的なスピード」で進み、これまでに６８０万人以上が少なくとも１回の接種を済ませた。２月中旬までに高齢者ら優先グループ１５００万人の接種を完了させる政府目標も達成される見込みで、ジョンソン首相は計画進展を「元気づけられる」と称賛した。
　ただ、ワクチンの効果が表れるのはまだ先になる。感染対策の規制に関しハンコック保健相は「ワクチンは出口を提供するが、まだやめることはできない」と訴え、忍耐を国民に求めている。

　何も考えずにAFPの写真を使ったのかもしれないが、先日もメディアがワクチンへの不安を煽っていることが問題視されたばかり。あまりにも軽率なチョイスだ。

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