70代男性「FBIにお金を振り込みたい。振込先は”ゆうちょ銀行”なんやけど」→銀行「それは詐欺です」
高齢者などを狙った特殊詐欺が依然としてなくならない。手口が巧妙化する事案もある一方で、普通なら誰も騙されないと思えるような事例もあるようだ。
なんと、FBIを騙り「マネーロンダリングへの加担が疑われている。回避するには現金49万3000円を振り込むように」とのメールを受け取った京都市内の70代男性が、実際に半分の25万円を振り込んでしまい、残りの約25万円を振り込もうとしたところで行員が詐欺を疑い警察に通報したという。
「FBIに振り込みたい」 特殊詐欺被害防いだ銀行員に感謝状(毎日新聞) – Yahoo!ニュース
(前略)
同署などによると、男性は4月14日に支店を訪れ、現金25万円を振り込もうと窓口に振込用紙を持ってきた。対応に当たった中浜さんが理由を尋ねると「FBIにお金を振り込みたい」などと説明したことから、上司や同僚に相談。振込先は、ゆうちょ銀行の京都市内にある支店の口座で、FBIとは関係ないとみられる名義だったという。男性に話を聞くと、FBIをかたる英文のメールが12、13日に届いていた。「マネーロンダリング(資金洗浄)への加担が疑われている。回避するには現金49万3000円を振り込むように」といった内容で、グーグルの翻訳機能を利用して日本語にし、支店にも印刷したものを持ってきていたという。そのため、詐欺を疑った上司が110番通報した。(後略)
あえて荒唐無稽な手口にしている?
FBIの振込先が、ゆうちょ銀行の京都市内にある支店という時点でおかしいのだが、この男性が京都市内在住ということから狙い撃ちされたのだろうか。手口としても珍しいケースであるが、この男性がメールをグーグル翻訳にかけて印刷しているというのが興味深い。まったく、ネットを使えないわけではないようだ。
こういった特殊詐欺の手口は、どれも「いかにも怪しい」ものばかりであるが、騙す側も多くの人を騙そうとしているのわけでもなく、むしろ詐欺丸出しの文面にひっかるひとなら継続的にお金を引き出すことも可能と考えているのかもしれない。
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