下衆い女性自身「衆院選で落ちててほしかった世襲政治家ランキング」発表→1位が麻生太郎、7位には世襲ではない河野太郎

政治・社会



 相変わらず低俗な女性週刊誌「女性自身」が下衆なランキングを発表している。ランキングのタイトルからして腐臭がしており、「衆院選で落ちててほしかった世襲政治家ランキング」という人権も民主主義も真向否定するものだ。

衆院選で落ちててほしかった世襲政治家ランキング 2位は安倍晋三氏…圧倒的1位は? | 女性自身
【今回の衆院選で落選してほしかった世襲の衆議院議員は誰ですか?】(回答:2021年11月2日〜11月7日)
1位:麻生太郎氏(40.4%)
2位:安倍晋三氏(25.5%)
3位:甘利明氏(7.5%)
3位:小泉進次郎氏(7.5%)
5位:小沢一郎氏(5%)
6位:鳩山二郎氏(3.1%)
7位:河野太郎氏(2.5%)
8位:小渕優子氏(1.9%)

世襲と二世を混同している

 毎度のことであるが政治には詳しくないゴシップライターが記事を書いているようだ。世襲議員とは親の引退に伴い後援会などの地盤を引き継いだ議員のことで、単純に親が国会議員で地盤を引き継がないパターンを含む二世議員と混同している。

 1位に選ばれた麻生太郎氏は一般的に世襲とされているが、実は父親の引退に伴い地盤を引き継いだわけではない。先代である父親の太賀吉氏が引退したのは1955年で、長男の太郎氏が同選挙区(旧福岡2区)から出馬したのは24年も経った1979年のことである。大久保利通からつながる一族で吉田茂元総理の孫という圧倒的知名度と資金力を引き継いでいることから世襲とされているが、国会議員の系譜としては先代とは24年のブランクがあり、自身3回目の選挙では最下位落選も経験している。

 麻生氏を世襲とするのは良いとして、7位の河野太郎氏に関しては完全に事実誤認である。父親が河野洋平氏であることで「世襲」と呼ばれることがあるが正確には「二世」である。父である洋平氏の選挙区であった旧神奈川5区が小選挙区制の導入で分割され、新しい区割りで父親が神奈川17区、息子の太郎氏が15区で出馬し、4期に渡り親子で同時に自民党国会議員として在籍している。洋平氏が本拠地としていた平塚市が15区であることから事実上の世襲という見方もあるが、中選挙区が広域であったことから地盤引継ぎとはならず洋平氏は17区初戦で圧勝したが、太郎氏は15区で2位に惜敗率84%まで迫られた。
 2回目以降は自力で票を伸ばし、全国的に見ても圧倒的な得票を続け今回の衆院選では史上最多得票記録を更新している。

 世襲が批判されるのは、実力よりも血縁が優先されているのではないかという疑念によるもので、たまたま親が国会議員だったという「二世議員」とは本質的に全く異なるものだ。そもそも野党議員にも世襲は少なくないし、血縁はなくとも公募を経ず長老格から後継指名された議員も多い。

 政治の記事を書くからには勉強と経験を積んでほしいものだが、ちょっと女性週刊誌のライターさんには難しいですかね?

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【運営・執筆】竹本てつじ【転載について

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