【ファクトチェック】読売新聞の「吉村洋文知事、たくましい筋肉、カッコ良すぎ、キャー!」は大阪府との包括協定によるものか?
読売新聞が30日に配信した大阪府の吉村洋文知事に関する記事に批判が集まっている。記事は読売新聞購読者限定となっているが、吉村知事が筋トレをする様子をインスタグラムに投稿し、それに対するコメントでの反応を紹介したものだ。
かねてから政権与党の機関紙としてふるまいがちだった読売新聞ですが、事実掲載についてはある程度信用してました。しかしここまで堕ちられると、フェイク新聞として読み流さざるを得ませんね…
読売新聞の良心的な記者が不憫です、どうか中から声を上げてほしい。https://t.co/jpNhAmcNet— 大石あきこ れいわ新選組 衆議院議員(大阪5区) (@oishiakiko) December 31, 2021
こういった記事を新聞社が書くべきではないという批判が主だが、その理由として読売新聞と大阪府が27日に締結した地域の活性化や府民サービスの向上を目的とした包括連携協定によるものとする声も上がっている。だが、これは完全に誤解である。
スポーツ報知の記事を誤認している
この記事は読売新聞が有料の読者会員向けに配信する「エンタメ報知」というページで、読売新聞グループのスポーツ新聞「スポーツ報知」の記事を転載したものだ。読売新聞が独自に執筆し配信したものではない。この記事はスポーツ報知のウェブ版で無料で読める。
参考:吉村洋文知事、休日の筋トレ姿を公開!たくましい筋肉に黄色い声殺到「カッコ良すぎ」「キャー!」 : スポーツ報知
読売新聞が読者サービスとしてスポーツ報知の記事も読めるようにしているだけなのだが、これを読売新聞の記事と誤解した人が大阪府との包括協定で「吉村上げ」の記事を書いていると批判しているのだ。読売新聞と大阪府の包括協定に対しても過剰反応している人がいるが、新聞社と自治体の協定締結は他にもあり、新聞記者でこれを批判している人は自社の協定について調べた方がいい。
ファクトチェックというには簡単すぎる内容だが、この程度のことを自分で確認もせず特定の自治体や報道機関を批判するひとが、識者として発信をしていることこそ問題視するべきではないだろうか。
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