朝日新聞「八ッ場ダムの効果に疑問視」自称・ダム推進派でも反対派でもない専門家→八ッ場ダム反対運動で何度も講演

マスコミ・報道

朝日新聞「八ッ場ダムの効果に疑問視」自称・ダム推進派でも反対派でもない専門家→八ッ場ダム反対運動に参加してた

 朝日新聞デジタルが17日に掲載した八ッ場ダムの効果を疑問視する記事で、ダム推進派でもダム反対派でもない専門家としてコメントした今本博健・京都大名誉教授が、ダムの反対運動などで頻繁に講演を行ったり、八ッ場ダム建設に反対する著書を出版していたことがネットで指摘されている。

 記録的な大雨をもたらした台風19号で、試験貯水中に満水となった八ツ場(やんば)ダム(群馬県長野原町)の治水効果をめぐり、称賛と批判が渦巻いている。こうした状況について、治水の専門家の今本博健・京都大名誉教授(河川工学)に話を聞いた。

 台風19号に関する八ツ場ダムの治水効果は今後、データをそろえ冷静に検証する必要がある。私たちは洪水と共存しながら人命を守っていかなければならない。私はダム推進派でも反対派でもないが、効果を過大評価せずに見つめていかなくてはならないと思う。

 今回は試験貯水中で、たまたまダムの容量に通常以上の余裕があった。
出典:八ツ場ダムの効果称賛、専門家は疑問視「冷静に検証を」 [台風19号]:朝日新聞デジタル

ダムが国を滅ぼす
ダムが国を滅ぼす

過去に反対派として朝日新聞が取材

 反対派ではないというのは今本名誉教授の「自称」であるが、朝日新聞はコメントを依頼した時点で反対派であることを知っていたはずだ。朝日新聞の過去記事を検索すると、地方支局の取材ではあるが昨年の5月に八ッ場ダムに反対する面々が出席したシンポジウムに今本名誉教授が出席しており記事になっている。
参考:長崎)加藤登紀子さんら「千人の集い」に 石木ダム問題:朝日新聞デジタル

ダム反対運動で何度も講演していた

 他にも反対派の集会などで講演しているという情報が、反対派のサイトで転載され残っている。

 今本博健・京都大名誉教授(河川工学)は、伊賀市で6月に運用が本格化した上野遊水地について、越流堤の高さが最適値よりも低いと疑問を呈し、「越流頻度を増やすことで、川上ダムが必要だと地元から声が出るようにしたのでは」と指摘した。
参考:STOP八ッ場ダム・市民ネット:本日は今本博健さん

今本博健さんが鬼怒川水害問題の核心を突く意見を書かれています。また今本博健さんは安威川治水の問題でも一貫して流域治水と堤防強化を訴えてこられました。
出典:大阪府安威川(あいがわ)の治水を考える流域連絡会
資料:朝日新聞10月24日朝刊第5面 特集[PDF]

12月21日(土)13:30から全水道会館で「八ッ場ダム住民訴訟9周年報告集会」が開催されました。
(中略)
〇 基調講演
今本博健京都大学名誉教授
「ダムにたよらない流域治水 夜明け前 〜滋賀県の挑戦にまなぶ〜」
出典:八ツ場ダムをストップさせる埼玉の会 報告*12/21八ッ場ダム住民訴訟9周年報告集会

今回の討論会では今本博健代表が有識者会議のダム検証に対して、「これまでの治水理念への批判がないまま複数の対策案を検討するという、理念なきダム検証と言わざるを得ない」と批判。
出典:緊急!科学者たちの公開討論会 ウソとごまかしの八ッ場ダム検証 | 市民メディアActio

 西日本豪雨で西予、大洲両市に甚大な被害を出した水害を検証する講演会が1日、大洲市であった。今本博健京都大名誉教授(河川工学)が講演し、野村、鹿野川両ダムの操作規則やこれまでの肱川水系の整備の進め方が被害拡大につながったと指摘した。
出典:ダム計画・操作 疑問視 大洲で講演 水害要因 識者指摘|愛媛新聞ONLINE

 さらに2011年時点で「ダム検証のあり方を問う科学者の会」の共同代表も務めている。
参考:明日、国土交通省大臣に申し入れと八ッ場ダム 討論会 | 前 山形県議会議員 草島進一
参考:「ダム検証のあり方を問う科学者の会」による公開討論会申し入れ | 八ッ場(やんば)あしたの会

 以上の情報から、朝日新聞が「八ッ場ダム反対派」の人物を中立な専門家のように装い記事を書いた可能性は極めて高い。朝日新聞ではこういったヤラセや捏造は通常業務なのだろうが、報道機関としては完全にアウトだ。

関連:共産党議員が悪質な災害デマ拡散「城山ダムは水害が起こると分かって溜め込んでいた」→前日から徹夜で事前放流
関連:【朝日新聞】ソウルで日本人女性が暴行された事件を渋々伝える「韓国メディアが手厚く報じている」←知らんがな

皆様の支援が必要です KSL-Live!からのお願い

【ご支援をお願いします】取材・調査・検証記事はコピペまとめサイトのような広告収入は期待できません。皆様からの支援が必要です。各種支援方法詳細

【運営・執筆】竹本てつじ【転載について

OFUSEで支援する

このサイトをフォローしよう