立憲・川内博史「障害者は障碍者とすべき。「害」は敗戦直後に優生思想に基づき政府が無理矢理あてた」←これ本当?


 立憲民主党の川内博史衆院議員は24日、「障害者」と言う表記について「障碍者」にすべきという考えをツイッターに投稿した。川内議員の主張によると、障害者の「害」は敗戦直後の優生思想に基づいた政府による当て字だという。


当事者からは反対の声も

 川内議員の主張する「障碍者」と言う表記については長らく議論されているが結論は出ていない。障害者団体からも「障碍者」の採用を求める声があるが、最大の障壁となっているの「碍」が常用漢字でないことだ。常用漢字とする検討も行われたが最近でも見送られることが決定している。

 一方で、障害当事者のすべてが「障碍者」と言う表記を求めているわけではなく、この表記変更は実際に直面する「障害」をぼやかそうという意図を感じ反発する人も少なくない。ここでいう「害」の字は障害者当事者に向けられたものではなく、障害者が直面する問題を表すものだという認識も根強い。また、「碍」と言う字も良い意味ではないという反対意見もある。

優生思想が発端なのか?

 川内議員は「障害者」は戦後、当時の政府が優生思想に基づいてあてた「当て字」だと主張している。諸説あるのだろうが、歴史と経緯からして些か疑問が残る。
 現在有力な説として、戦前でも一部で「障害者」と「障碍者」は同意として使われていたことを示す資料が見つかっており、戦後に「害」が常用漢字となったことで「障害者」に固定されたと言われている。

 優生思想については戦中から「国民優生法」があり、戦後に「優生保護法(1948年)」に改められたことを指しているものと思われるが、この時点で障害者と言う呼び方が存在しており、同時期に戦争による負傷で障害を負った元軍人を保護する「身体障害者福祉法(1949年)」が制定されている。負傷した元軍人を保護することに優生思想に基づいた当て字を採用するとは思えず、川内議員の指摘する説は根拠が薄いように思える。

議論もなく決めつける危険性

 障碍者の呼称については議論中の課題であり、障害当事者からの反発もある案件。「障害者」と言う表記に過剰に反発する一部の人達へのクレーム対策として「障がい者」と表記する自治体もあるほど複雑な問題である。
 これらの諸問題を独自研究レベルの主張で決めつけて、国会議員と言う立場から「碍を使ってください」と公然と書いてしまうことは、これに反対する障害当事者の心をえぐることにもなりかねない。

 とにかく言葉の軽い川内議員だけに、より一層の注意を払っていただきたい。

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