立憲民主党の山梨県連設立が難航、名前がコロコロ変わる元・市来ばん子さんが原因で元・立憲と元・国民が対立

政治・社会

 合流新党の立憲民主党が次々と県連組織を立ち上げ活動を開始する中、山梨県では元・立憲県連と元・国民県連の意見対立で結成に向けた協議も中断してしまっている。

 対立の決定的な原因は、立憲側が合流直前に衆院山梨1区へ昨年の参院選山梨県選挙区で落選した市来伴子氏(石川大我・公設秘書)を擁立しようと画策したことだ。1区は新党に参加した現職の中島克仁衆院議員の選挙区で、同氏は民進党の分裂後は無所属になることで両党を調整して応援してきた功労者だ。この動きに国民側が猛反発したことで一旦は中島氏の擁立を確認し決着したものと思われたが、立憲側の一部が市来氏を未だに推していることで県連設立の協議もストップしているという。

市来氏が辞退すれば済む話だが?

 常識的に考えて、現職である中島氏以外に選択肢は無いのだが、何を揉める必要があるのか意味不明だ。市来氏が早々に辞退を表明すれば済む話なのだが、国政への願望が強いのか、市来氏からその動きは見られない。

 市来氏は2009年に社民党で衆院選兵庫8区に出馬し落選、2011年に杉並区議(社民党)に当選し2期務めている。しかし、2019年に社民党の本部も知らないうちに立憲民主党公認で参院選に出馬することを福山幹事長同席の会見で発表し、社民党からは激しい抗議を受けた。結果的に市来氏が無所属で出馬することで解決したが、その非常識な行動で多くの関係者を呆れさせた。
 また、当サイトで調査したところ選挙のたびに名前を変えていることもわかった。

参考:立憲・市来伴子さん、選挙ごとに名前を変えていた!衆院選「市来ばん子」区議選「市来とも子」参院選「いちき伴子」

どうしても2区を避けたい理由

 市来氏が1区を辞退しない理由は、おそらく複雑な選挙区事情だろう。中島氏が連続で選挙区当選している1区を譲り受ければ比例復活を視野に入れれば当選の可能性があるが、残り一つの選挙区である2区は自民党の長崎幸太郎氏が無所属になってまで同党の堀内光雄氏と激戦を繰り広げた自民党王国。この戦いは堀内氏の長男の嫁・堀内詔子氏にも引き継がれ、前回の衆院選では堀内詔子と復党した長崎幸太郎氏がどちらも無所属で出馬し、勝った方が党の追加公認を受けるという最終戦争が展開された。
 結果的に堀内氏側が勝利したことで追加公認を受け、長崎氏は2019年に山梨県知事選(自公推薦)に出馬して当選。これによって山梨の自民党戦争は終結した。勝利した堀内氏は昨年の党員獲得レースで二階幹事長ら並み居る大物を抑えて1位となっている。

 前回の衆院選で立憲から2区に出馬した小林弘幸氏が出馬を取り下げてはいるが、市来氏を推す勢力にしてみれば自民党の票が割れない山梨2区で堀内氏と闘っても勝ち目がなく比例復活も許されないことが分かっているのだろう。だからといって現職から1区を奪っていいはずがない。現職の選挙区に元から評判の悪い新人がちょっかいをかけた時点で和解は極めて難しい。

 市来氏の衆院選断念が最も望ましいが、1区を諦めて2区での擁立に切り替えるのが国民側のギリギリの妥協ラインだろう。立憲入りで社民党と揉め、今回も現職から選挙区を取ろうとして揉める。立憲民主党にとって、この人物を仲間にしてなんのメリットがあったのか。

関連:デタラメ野党共闘!立憲が社民区議を擁立→又市党首激怒→社民山梨県連は支持表明→社民都連は除名処分→立憲が公認取り下げ→無所属で野党統一候補に
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【運営・執筆】竹本てつじ【転載について

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