はい、論破!山本太郎「国会決議は内外に国会の意思を示すものではない」→2020年の高井幹事長「国際社会に向けての国会の意思表示」

政治・社会



 れいわ新選組が「ロシアによるウクライナ侵略を非難する決議案」に反対したことが多くの人を失望させているわけだが、ここにきて山本太郎代表が、一見それっぽい理屈を持ち出して言い訳をしている。
 どうやら、外部に対しての意思表示ではないから反対しても恥ではないという屁理屈のようで、これを高井たかし幹事長もドヤって引用していますが、こういう嘘と詭弁に騙されてはいけません。


山本太郎の悪質な詭弁

 山本代表がダラダラと書いていますが、衆参に確認したというのは非難決議の定義や性質ではなく、これは主に決議の法的拘束力の有無などを区分けするための解釈です。手続き上は内閣(政府)に対しての要望という趣旨であるが、非難決議は慣例的に外部に向けた意思表示を伴うものとされている。

 山本代表の何が悪質かと言うと、引用先の参議院ホームページには冒頭から、「外部に一定の意思を表明する」という性質について書かれているのに、ここを引用文から外し、さらっと本文中で紹介しているだけ。ここが本質であるのに。

議院が決議の形式で外部に一定の意思を表明することは、会議体としての議院が当然に有している権能とされています。
出典:本会議決議:国会キーワード:参議院

 そもそも委員会で政府に迫れば政策的な実行力を伴うこともできるのだが、それをわざわざ衆議院と参議院でそれぞれ独立してほぼ同じ決議案を提出するのは「意思表示」の意味合いが強いからです。

 決議文では前段で対象となる国や組織、あるいは事案に対する抗議の意思を示し、後段で政府に対して対応を求めるというのが通例。これを意思表示では無いとするのは無理がある。また山本代表が示す参議院のソースの解釈でも「ただ単に意思を表明するためのツールでない」で自分で書いているので、決議案が意思表明を伴うという認識はあるはずだ。(否定せず"単に"としている)

高井氏は過去に「国会の意思表示」

 さらに、高井幹事長に至っては、2020年12月にJPAC(対中政策に関する国会議員連盟)が中国政府と香港政府による弾圧へ抗議した声明について「本来であれば「国会決議」で出すべき」と、はっきりツイッターに書いている。これは完全に対外的な抗議文です。


 JPACには高井氏も無所属議員として参加していたが、抗議声明の中では「こうした人権弾圧に対する抗議の意思を、国会の意思表示として国際社会に示すべく、国会決議に向けて超党派で働きかけていく。」とされている。完全に「国際社会に向けて」「国会の意思表示」と規定されている。
※各院が独立して決議するため厳密には国会の意思表示ではない

 こういう詭弁と嘘を弄するからカルト政党と揶揄されるのだ。そもそも、れいわ新選組が決議案に賛成していれば、支持者で「なぜ賛成した」と疑問を呈する人もいなかっただろう。反対したことが問題視され、そこに詭弁と嘘で言い訳していることに支持者が賛同しているだけ。決議することに最初から反対していた人がどれだけいたというのか。

 下らないパフォーマンスにウクライナ問題を利用しないでもらいたい。

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【運営・執筆】竹本てつじ【転載について

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