全文掲載!トリエンナーレ検証委員会が津田監督を断罪「芸術の名を借りた政治プロパガンダ」「ジャーナリストとしての個人的野心を優先させた」


全文掲載!トリエンナーレ検証委員会が津田監督を断罪「芸術の名を借りた政治プロパガンダ」「ジャーナリストとしての個人的野心を優先させた」

 あいちトリエンナーレのあり方検証委員会は25日、愛知県庁で第3回会議を行い芸術監督の津田大介氏について「芸術の名を借りた政治プロパガンダ」「ジャーナリストとしての個人的野心を芸術監督としての責務より優先させた可能性」などと厳しい口調で断罪した。一方でキュレーター経験のない芸術監督に全権を与えバックアップ体制が無く、津田氏が経費を自費で負担していたことなども指摘された。
 これを受けて大村秀章知事は津田氏を厳重注意処分としたことを会見で明かした。

 検証委員会でまとめられた芸術監督の問題点全文を以下に掲載する。

中間報告 津田氏断罪部分

38 「芸術監督の業務内容等について」という文書(第1回委員会資料参照)によれば、芸術監督は学芸業務の最高責任者と位置付けられている。この観点から今回の事案を検証結果に照らして振り返った場合、芸術監督の一連の行動と発言にはどのような問題点があったか。

・芸術監督は以下の諸点において学芸業務の最高責任者としてふさわしくない行動や言動、情報発信を行ったといえる。
(1)本来業務に関する判断、あるいは組織運営上の問題点
①不自由展実行委員会のかたくなな姿勢は早くからわかっていたにもかかわらず、自らの個人的関心を優先させ、交渉上、組織としては通常ではありえない判断と譲歩を続け、結果的に展覧会の開催を強行し、中止の事態に陥り、関係各方面に多大な損害を与えるとともにあいちトリエンナーレ及び、愛知県庁に対する県民や協賛企業からの信頼を大きく失わせる事態を招いたこと。
②不自由展実行委員会に展覧会のキュレーションを委ねてしまい、結果としてあいちトリエンナーレの期待水準に達しない、また「芸術の名を借りた政治プロパガンダ」と批判される展示をみとめてしまったこと。
③(①に関連して)、企画段階からの専門キュレーターの参画を得ず、また最高責任者としての権限を行使して担当キュレーターを配置しなかったこと。
④展示に加えてパネル討議やディスカッションなどの併催企画が必要な難易度の高い企画と認識していたにもかかわらず、時間不足と資金不足に陥り、結果的にその準備に至らなかったこと。
⑤大型作品の搬入や海外からの作品搬入に伴うスペース不足やコスト増をあらかじめ想定できず、予算の不足を招き、また予定していた協賛金の手当てができなかったこと。
⑥芸術監督という多忙な職務にあるにもかかわらず、不自由展にアシスタント・キュレーターをつけずに自ら一部作家との交渉や不自由展の実行委員会との準備に多大な時間を費やしたこと。
(2) 背信とのそしりを免れない行為
⑦芸術監督はインターネットに精通した専門家であり、展示作品の断片映像がSNS上で拡散される事態とそれがもたらす激しい抗議をある程度、予見し得たはずである。
それにもかかわらず早くからその危険性を事務局や会長に警告しなかったこと。さらに展示開始後、一部の作家から写真映像のSNS拡散の禁止はおかしいと抗議を受け、当該作家だけに対し「作家発ならよい」と回答してしまい、結果として他の2作家の追随を招き、ひいてはルールの不徹底に対して来場者からの抗議や混乱を招いてしまったこと
⑧本来は不自由展実行委員会が自ら用意すべき展示作品の詳細説明を無償でかって出て、自らが経営する会社のサーバーに用意したこと、また不自由展実行委員会が本来、負担すべき訴訟となった場合に発生する費用等の経費を個人で負担する覚書を出していたことは、業務委託先との不適切な関係(いわゆる公私混同)に値する。また、私益を追求した訳ではないが、芸術監督に求められる業務委託先や出品者の公平な扱いの原則から逸脱し、最終的にはあいちトリエンナーレの公正かつ透明な運営に対する県民や協賛企業からの信頼を失わせる行為である。
⑨大浦氏の新作映像の内容を知り、またその出品を5月27日に正式決定したにもかかわらず、作品リストに掲載せず、またその事実とそれがもたらす混乱の可能性やリスクを事務局やキュレーターチーム、会長に一切伝えないまま展覧会の開催日を迎えたこと(「善管注意義務の重大な違反」あるいは「悪意ある不作為」とのそしりすら免れえな)。
(3)ジャーナリストとしての個人的野心を芸術監督としての責務より優先させた可能性
⑩2015年の不自由展の拡大版を「あえて今回公立美術館で開くことに意義がある」と不自由展実行委員会と当初から合意していたが、これは人々が公的機関に期待する役割から逸脱したものであり、いくら芸術祭であるといっても、県民からの理解がたちどころにはえられるとは思われない。また、このことはプロのジャーナリストとして当然、想定し得たはずだが、それにもかかわらず、芸術監督は無理に無理を重ね、キュレーターチームや事務局からの懸念を振り切り、愛知県美術館での展示を強行した。このことはジャーナリストとしてはもしかすると長い眼で見た時にひとつの業績になりえるかもしれない。
しかし、税金でまかなわれる県の施設を使用する芸術監督に求められるべき当然の分別、あるいはINTEGRITY(高潔さ)を著しく欠いた行為であり、違法ではないが到底、県民の理解はえられない。
⑪2019年4月には芸術監督の地位にあるにもかかわらずインターネットの番組内で今上天皇に関し「2代前だから燃やしてもよい」と受け取られても仕方がない発言を行い、その映像が広く流布された。この発言は後の大浦の新作映像の出品をあらかじめ知ったうえでしたものではないとの弁明があったものの芸術監督としては軽率かつ不適切であり、のちにSNS上で同作品の映像が流された際に想定以上の激しい抗議を誘発する一つの原因ともなった。
出典:中間報告(PDF)

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