朝日新聞記者が炎上、休業支援金を報じないとの批判に「政策を伝えるために取材しているのではない。政府が隠していることを暴くために取材している」
朝日新聞の内藤尚志記者のツイッター投稿が炎上している。
内藤記者は29日、新型コロナの影響で仕事が休みになった中小企業の労働者が、休業手当を受け取れなかった場合の休業支援金がほとんど利用されていない理由について「マスコミが報じないから」との批判があるとしたうえで、「そもそも新聞は政府の広報誌ではありません。政策を分かりやすく伝えるために記者は取材しているのではありません。政策の問題点を見抜き、政府が隠していることを暴くために取材しています。」とツイッターに投稿した。これに対しては新聞社としての本来の業務を放棄していると批判の声が上がっている。
霞が関周辺で「マスコミが報じないからだ」という声もたまに聞きますが、そもそも新聞は政府の広報誌ではありません。政策を分かりやすく伝えるために記者は取材しているのではありません。政策の問題点を見抜き、政府が隠していることを暴くために取材しています。
— 内藤尚志(朝日新聞記者) (@naitouhisasi) January 29, 2021
軽減税率を求めた根拠に反する
投稿に批判が殺到したことで内藤記者は3日後の2月1日になって、投稿内容の一部に「抜け」があったことを説明し訂正したが、その投稿にも批判は殺到している。
×政策を分かりやすく伝えるために
○政策を分かりやすく伝えるためだけに申し訳ありません。「だけ」が抜けてしまっていて、おかしな意味になっていました。まずは分かりやすく伝えられなけば、記者の仕事を果たしたことになりません。ご指摘、ありがとうございます。たいへん失礼いたしました。
— 内藤尚志(朝日新聞記者) (@naitouhisasi) January 31, 2021
政府の隠していることを取材する調査報道も大切な仕事ではあるが、新聞社としては客観的事実を伝える仕事が基本となっている。これは政府広報などと揶揄されるものではなく、国民の知る権利を守る重要な要素である。
消費増税の際には食品など生活必需品と同等に軽減税率を適用されている朝日新聞が、週刊誌のような報道に特化して客観的事実と公益性のある行政の情報を伝えないのであれば軽減税率からは外れ、省庁に記者クラブを置いて優先取材することからも撤退するべきだ。
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