北海道新聞「長官の口元がマスクで隠れる、聴覚障害者に配慮がないのでは?」→手話通訳者の目の前で質問してました
27日午前の官房長官会見で北海道新聞の記者が、菅義偉官房長官が今月6日からマスクをしていることに対して「聴覚障害者が口元や表情を読めないとの声がある」と指摘したうえで、政府の会見での聴覚障害者への配慮について質問を行った。
記者からは官房長官の横に配置された手話通訳者が見えているはずだ。その手話通訳者を目の前にこの質問をしているこの記者こそ聴覚障害者への理解と配慮に欠けているのではないか。
手話をカットしているのはマスコミ
内閣府が会見で手話通訳者を配置するようになったのは、2011年の東日本大震災で聴覚障害者がリアルタイムで情報を得られないという声に答えたものだ。民主党政権の数少ない功績の一つである。
会見での手話通訳は常に行われているが、2019年の新元号発表の際に官房長官が掲げた「令和」の額縁に手話通訳が被ったことを東京新聞の佐藤圭記者や反差別団体のアカウントが嘲笑し問題となった。
参考:東京新聞記者が元号発表の手話ワイプ被りを嘲笑「大仕事を台無しにしたNHK」聴覚障害者の知る権利は?
この際に「全日本ろうあ連盟」「全国手話通訳問題研究会」「日本手話通訳士協会」が連名で共同声明を発表している。声明の冒頭は、NHK以外のメディアが手話通訳者を写さないように放送したことを指摘している。さらに、唯一手話付きで放送したNHKの放送で通訳者が「令和」の文字に被ったことをネットで話題にされたことに対しての懸念も示している。
今般、内閣官房長官から新元号「令和」の発表がありました。その発表をNHK及び全ての民放は生中継しましたが、手話通訳を付けて放送したのはNHKだけでした。生中継中「令和」と書かれたボードが手話通訳者と重なり文字が見えなくなったことと、その音を聞き間違えて指文字で表現したことがネット上で話題となり、マスコミ各社から問い合わせを受けています。
私たちは、現在ネット上で話題になっている上記の動きが手話通訳付き放送導入の障壁となるのではないかとその先行きを懸念しています。
出典:全日本ろうあ連盟 » 記者会見における手話通訳について(共同声明)全日本ろうあ連盟 » 記者会見における手話通訳について(共同声明)
この団体は上記のような懸念を示した一方で、内閣府が常に手話通訳者を配置していることを高く評価している。4月6日以降、長官はマスクをしているが手話通訳者は口元の動きや表情も駆使しているためマスクはしていないことなど、少しでも聴覚障害者について取材や調査をすればわかることすら北海道新聞の記者は把握していないのだ。
北海道新聞の記者は手話通訳者を目の前に無知蒙昧な質問をして、それを手話通訳者に通訳させているのだ。障害者への配慮を口にするなら、まずは自分がしっかりと取材して実態を把握するべきだろう。
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